キャンジャニ∞先生✨ おはなし

キャンジャニ×先生のお話 TWまとめ

③横山先生 ミーツ ムラ子

11)3年 ヨコ子のクラス 昼休み

なぜかこの、3年のヨコ子のクラスに、何かと7人が集まって来る。7人が生徒会役員という事もあるけど。やすこと錦子は一年生、まる子とくら子は2年生、すば子とムラ子、ヨコ子は3年生。それぞれ幼馴染や親友などの関係があって、この7人で行動する事が多い。
「ねえ、私達、いつアイドルデビュー出来るのかしら?」
「何言ってんのムラ子。そんなの無理に決まってるでしょ!」
「ええ〜私たちなら出来るって!!」
「学校が廃校になるならね」
「!!!!!」
「バカねえ、学校法人ジャニ学院の附属高校が潰れるわけないでしょ。」


周りの生徒は、学年も部活も違うこのグループの、独特のオーラに何も口を出す人はいない、あの先生達以外は。
あの先生達とは、この高校の「若手」7人。私立高校なので異動が無く、おじいちゃんが多い先生達の中では若手だ。

仲もいいし、皆顔のレベルも高い。他校生が集まる文化祭では、先生目当ての他高生が溢れるほどにやってくる。

 

12)入れ替わ、らない

ある日の放課後。部活前にムラ子が妄想しながらスキップをしていると、バンッ!!と人にぶつかった。
「よ、よ、横山しぇんしぇい!!」
鼻を押さえながらムラ子はドギマギした。
「あなた、鼻大丈夫??」横山先生はびっくりして慌てている。
「うぐぐっつ、あなた、じゃあありません」
ムラ子はアイドルの挨拶のようにスッと手をあげ
「はいっ、3年C組 ムラ子ですっ。好きな食べ物は焼肉、好きな動物は猫、好きな人は、、、人は、、それは、、きゃあ〜〜」
と一気にまくし立てて、走り去って行った。
ポカンと口を開けたままムラ子を見ていた横山先生。
ああ、あの噂のドジっ子ムラ子ちゃんかあ。女子バスケ部で歴代トップの得点を入れた。
試合ではいつもぶっといハチマキしてて、よお顔が分からんかったけど。
おもろい子やなあ。
そやけど、ここ1年生の教室棟だけど、3年生がなんか用あるんか?

 

13)美術準備室 安田先生 まる子
マル子はムラ子にイライラと言い放った。

「先輩〜〜ここはお悩み相談室じゃないですよ?」
「わーん、やしゅだ先生、まる子が意地悪言う〜〜」
泣きじゃくるムラ子は手が付けれない。安田先生のいる美術準備室に、崩れるようになだれ込んで来てから、ずっと泣いている。

安田先生とのまったりとしたお茶を楽しんでいたマル子は、ちょっぴり辛辣になっていた。久しぶりに、すば子ちゃんもいない2人きりの世界だったのに。
更にそこにもう一人。
「ヤスいる〜〜」
って大倉先生が入って来たのだ。泣きじゃくるムラ子をぼうぜんと眺めている。
泣いている理由も聞かず、優しくムラ子の背中をポンポンしていた安田先生はホッとして、
「オークラ、ちょうど良かったわー。おれ職員会議の準備があってさ、まる子ちゃんも手伝ってくれるんだよね、さあ行きましょう」
「え〜何で?そうやっけ?でも、ヤダ、なんか嬉しいけど〜」
とか何とか言って2人は出て行ってしまった。
ちょっと待て。オレどうしたらいいの!?

大倉先生は呆然と泣いているムラ子を見た。

 

14)泣いているムラ子の心

せっかくの横山先生とのファーストコンタクト、大失敗しちゃった。印象最悪よ。もう、ムラ子のバカバカ。横山先生に「教室をいつも綺麗にしてくれていたのは、君だったのか」なんて言われて、「どうして3年生の君が?」なんて言われて「君だったんだね、ずっと探していたんだよ」なんて、ウキウキ妄想中に、よりによって横山先生と正面衝突するなんて。しかも毎晩練習しているアイドルコールまで中途半端に出しちゃって。

あ、ああ〜部活行かなきゃな〜〜

でも何だか疲れて動きたくないなあ。ん、誰かが頭を撫でてくれている。安田先生かしら!?うううん?夢を見ているのかな、気持ちいい。

 

泣き疲れて机に突っ伏して寝ているムラ子の頭を撫でながら、大倉先生も泣きたくなっていた。でもそれは、悲しさとかでは無く、何と言うか、愛おしさ?

そういえば最近では、女性を信じられなった原因の、数年前の失恋の痛みを感じなくなっている。
いつも明るくて、超ポジティブで、みんなの先頭に立っているムラ子ちゃんは今、きっと横山先生の事で泣いている。

なんて可愛い。

 

15)メンバーって何の?

約30分後、いきなりガバっと顔を上げたムラ子。「あれっ?大倉先生?安田先生は?」

机の向こう側で、何故かニッコリしている大倉先生がいた。
「安田先生は職員会議の当番やったから」
「え、ごめんなさい。迷惑かけちゃった?」
「全然。おれもゆっくり出来たから。」
「職員会議でしょう?遅れちゃいますよ」
「大丈夫、今日はメンバーだけやし」
「メンバー。メンバー、って言いましたよね?言いかた、なんか気になります」
「え。えっと〜職員の若手のメンバーって言う意味だよ、ほら、部活行ったら?」
「私の目は誤魔化されませんからね。」
そういやムラ子、頭も切れる文武両道だっけ
「今日は勘弁してあげます。でもいつか、噂の真相を確かめますよ。」
やっば。バンド活動がバレたらどうしよう。
「それより、悩み事は大丈夫?」
「ええ、ちょっと寝たらスッキリしました。作戦変更です。ありがとうございました。」
そう言って一礼すると、にっこり微笑んで出て行っちゃった。
やっば。何あいつ。ほんまにいい女。

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