キャンジャニ∞先生✨ おはなし

キャンジャニ×先生のお話 TWまとめ

11 関西弁禁止令

51)職員室

渋谷先生は(仕返しじゃ〜〜)と1人ご満悦だった。職員室に帰っても思い出してニタニタしていた。

「ご機嫌ですね」錦戸先生が声をかけてきた。

「何かあったんですか?」

「それが、ぷっ。クラ子が、」

「ク、クラ子が?」

「望遠鏡で丸山をガン見してきたから、俺、丸山の前に立って視界を遮ってやってん。ほんでわざとウィンクしたった!ぷ、盗み見バレバレやって。あのクラ子の慌てよう😜」

、、錦戸は、そりゃあ慌てるよね、と思った。

『見ているだけで幸せ』の渋谷から《ウィンク》だって。

「いつも俺をバカにしてくる仕返しじゃ〜〜」

渋谷は満足そうにしている。

錦戸は『本当は丸山じゃないけど、、、別にいっか。』とつぶやいた。

「いっかってイカ!?

びくびくッ。錦戸の前に、いつのまにかすば子が佇んでいた。

「すば子ちゃん〜」

「だって、イカって🦑言った」

「すば子ちゃんは楽しいね。」錦戸はニッコリ笑って「でも職員室はイカ禁止令が出てたよね?」

「イカす〜」

とすば子が言い終えるまでに、ムラ子が凄い勢いで職員室に入って来て

「管理不足で申し訳ございません」

と言ってまた凄い勢いですば子を引っ張って行った。

 

52)ムラ子とすば子

「あんたね、いつも錦戸先生を困らせるのいい加減にしなきゃ」

ムラ子はすば子に本気で怒っている。

「あんたが錦戸先生にイカばっかり渡すから、わざわざ職員室でイカ禁止令まで出たのよ」

「だって、夢のイカの人だもの」

っふう、黙っていれば真っ赤な🌹の様な美少女で、何故か頭もいい、歌だって一度でも聞いた人は脳天やられる。

羨ましいくらいのスペックを持っているのに。
とにかくムラ子は心配なのだ。私やヨコ子達がそばに居ないと危なっかしくてしょうがない。真っ直ぐでウソがつけなくて、すぐ人に誤解されるすば子。何にも悪い事なんかしていないのに反省文を書かされた事だってある。

「分かっているよ、ムラ子」

すば子は真面目に言った。

「みんなの為に、もっと協調性を、」

「ちがーう!」ムラ子は吠えた。

「個性的なのは良いのよ。あんたはあんた。ただ、すば子が人に誤解されるのが嫌なだけ!」

「ありがと」すば子は言った。

「嬉しいから、お礼。大倉先生はイカす男よ」

「は?オークラセンセー?」??何がお礼なのか訳がわからん。

『ムラ子にイカれてる』

 

53)エイトのミーティング

「それはそうと」ライブに向けてのミーティングで、錦戸先生が言った。

「顔は分からん様にするにしても、MCの時、関西弁だとアウトちゃう?」

いつもの狭いライブハウスとは違い、今回は会場が広い。他の人気バンドも出るからお客の層も広くなる。当然、生徒が来る可能性も高くなるわけで(一応は禁止されている)

「うん、ここ関西ちゃうし、悪目立ちするなあ?」

「今まで結構決まったお客さんばっかりやったし」

「逆に関西からのゲストって設定にしたら?」

「一緒にやってきたバンドも出るし今更無理やろ」

「いっそ、しゃべらんかったらいいやん」

「でも横山君と村上君のMCが1つの売りみたいなとこあるやん!?」

確かに、地味に始めたバンドが、大きなオファーを貰えるまでに成長したのは演奏や歌のクオリティはもちろんだがMCの面白さも一因だ(カリスマ性とか爆イケとかもあるけど、本人達は気づいていない)

「じゃあ、村上君と横山君、練習しましょう。今から関西弁禁止」

錦戸先生がきっぱり言う

「関西弁喋ったら罰があります」

村上と横山は、そんな錦戸に本気でびびった。

 

54)関西弁禁止
村上は気合いを入れてタオルを頭に巻いている。

「受けてたつで〜」ここは比較的標準語が喋れる錦戸が仕切っている。

「村上君、ただ標準語を使えば良いだけやから」

「ええで、いつ始めてもええで」

「横山君も大丈夫です?」

横山もコクコク頷いている。

「じゃ、スタートです。いつも通りMCからメンバー紹介の流れでどうぞ」

「.....」「......」

「しゃべらんのかいっ」と渋谷が突っ込むと、すかさず錦戸が、

「言っときますけど、すばる君もみんなも関西弁禁止だからね。みんなに罰あります」
「.....」

「....」

「...」

「何か。だんまりを決め込んだね」

「でも、しゃべらないのも違うでしょ」

「これあかんやろ」何気に横山が呟いた瞬間、謎のスプーンを持って錦戸登場。横山の口に何かを入れた。

「ぷうー!!」横山は緑の毒ガスを吐く。

「嫌だわ〜」

「どうしてこんなことになったのぉ〜」

「おねいやん、もう」さらに横山に謎のスプーン追加。

「負の連鎖!!」

「??プハー!!」

「横山君が悪いんでしょ」

「全然出来ないよね」

「俺ばっかりなん💢?」

横山は3回目の毒ガスを吐いた。

 
55)コーラス部
クラ子はドキドキだった。あのウィンク事変から、初めて渋谷先生に会うから。

あれは何だったの?意味はあるの?私って分かっていた?DVDの発売はあるの?

とても混乱していた。

居ても立っても居られないクラ子はトイレに行こうとした所で渋谷先生に会った。

なんとニコニコ笑いかけてくる渋谷を見て『私、死ぬの?』溶けそうなクラ子(あくまでも無表情を保っている)だったが、渋谷はこう言った。

「残念でした〜」は!?

「丸山をガン見してたのバレバレです〜」

「...」

「丸山は鈍感やけど、俺の目は誤魔化されへんぞ♡」
そうですか。やっぱりね。この人全然わかって無いのね。すばる君の方が鈍感なんだけど。

 

クラ子の気持ちに全然気付かない渋谷先生は、音楽室に入るなり部員にこう言った。

「コーラス部の今度の大会はかなり辺鄙なとこやから、前日から前乗りしよかって話が出てるんやけど、みんなの意見聞かせてくれ」
スッと、ムラ子ばりに手を挙げたクラ子は、一言「賛成です」と言った。
すばる君、顧問だから来るよね!

お泊りなんだよね!

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