キャンジャニ∞先生✨ おはなし

キャンジャニ×先生のお話 TWまとめ

⑩クラ子も野鳥の会

46)生徒会室
「結局」

とムラ子は言った。

「いい男だわね、あの先生達は」

部屋にいるのは総会に出席していた生徒会役員の4人だけ。

「まあ大人だよね(2人は)」

「反対意見も筋が通っていた」

「とにかく生徒の安全が大事ってね」

良い試合を終えたスポーツ選手の様に清々しい表情のムラ子は、クルクル回りながら更に言った。

「女史に認めてもらえれば、結婚も出来るのかしらぁ?」
「え。」

と年下組がびっくりしていると

「大丈夫よ」とヨコ子が笑いながら言った。
「いつもの妄想癖でしょ?現実も分かっているはずよ」

「理解し合っているんですね」

「私達3人は」と遠くを見るような目でヨコ子が続ける「ずっと一緒に戦って来たから」
3人ってムラ子先輩とヨコ子先輩と、すば子先輩?あの謎に包まれた先輩もこの2人の中にいると居心地がいいんだろう。てか、何と闘って来たの!?

「そういえば」

急にムラ子が言う。
「エイトのライブが、近くなって来たわね」

 

47)放課後の音楽室
エイト全員で音を合わせる前に

「そういえば、今日の生徒会役員総会でお前達は何をしていた?」

思い出したように村上先生が丸山先生と安田先生に聞いた。
「ええ〜ちゃんと聞いてたけどなあ〜」

「そうやで。」

「まあ、マルは何か甘えて来たけどな〜」

「そっそれは、2人だけのアレやんか〜」

「お前ら小学生か?ありえへんっ」と村上は言いながらキーボードの前に座った。

バンドの時は真剣だ。職員会議では進行役の村上や出世頭である横山も、バンドに関してはあまり意見を言わない。

ここでの中心は渋谷と錦戸であり、大倉は皆と違う角度から意見を出すし、安田も技術的な面でかなり信頼されている。 丸山はここに来てベースの実力をガンガンに上げてきた。

「この曲はいいかもしれんな」

渋谷が呟くと

「ライブのセトリですよね、やっぱ数やってる曲の方が安心しますよね」

と錦戸が応える。
職員室では、おじいちゃん先生にさえ人見知りをしていた2人は、音楽に関しては無敵になる。

 

48)練習後
「でも、今日の議題はヤバかったんちゃう?」と丸山先生が言った。

「たとえ1時間でも、俺ら音楽室で練習する時間が減るやん」
「まあ、それもそうやけど」

と横山先生が言った。

「でも本当に、安心出来る時間に早く帰って欲しいのも事実やねん」

「でもさ、オークラも、普段はここでしかドラムの練習出来へんのも事実やん」

「まあ、ドラムは出来へんよなあ」

「そんなん言うんやったら、もっと俺らに加勢してくれても良かったやんけ!!」と村上が山田に向かって言った。

「俺らの終わらん問答に、クラ子がどんなに冷めた目で見て来たと思ってんねん」

(冷めた目で、?)さっさと帰ろうとしていた錦戸先生は思わず足を止めた(どんなに綺麗やったやろう)とちょっとうっとりした。

「クラ子!!あいつ俺に『ちっちゃ』ってすぐ言うねんで!?ヤスどう思う!?」

渋谷が急に怒り出す💢。

(俺も言われたい!)⇦💛。

安田がニコニコしながら

「それはアカンなあ〜なめられてるなあ😊」

と言うと、村上がかすれた声で

「あいつに大人の男、教えたろか?」

と笑った。

 

49)クラ子とやすばの話
渋谷先生と安田先生が並んで歩いていると、ある人達は一斉に口を押さえる。口から漏れる「ひいいい〜〜」という言葉が漏れないようにするためだ。

「可愛い💕」という一派に対し、「尊い( ;∀;)」と言って拝みそうになる一派もいる。

だって本当に尊いんだもの。

クラ子は、最初にあの2人を見た時、息が止まりそうになった。多少、後ろめたいこともやってきた⭐️クラ子だが、男性を好きになったこともなく、ましてや自分から興味を持つなんて考えられてなかった。

一目みて、

「可愛い、保存したい、持って帰りたい」

と思ったクラ子だったが、2人の関係性を知るたびに「尊さ」が分かるようになり、今じゃ渋谷先生以外目に入らない。

安田先生ももちろん大好きなんだけど、入学式から一緒のまる子が彼をロックオンしているので最初から選択肢は無い。

とはいうものの、渋谷先生に会えば嫌味を言っちゃうし、我ながら全然可愛くない。

「小学生かっ」

まっそりゃしょうがない。

初恋だから仕方ない。

 

50)クラ子も野鳥の会
今日もお昼休みに野鳥の会をしていたまる子は

「大変!大変!」

とクラ子を呼んだ。

「山田が出た!!」

「山田は昨日でお腹いっぱいだから当分いいわ」

「昨日って?」

「生徒会役員総会」

昨日の話を気だるそうに、でも詳しく話すクラ子とハンカチをギリギリと噛みしめるまる子。

「そんな素敵な山田チャンスがあったなんて。私が出席したかった!」

「まあ、ヨコ子会長からの指名だったから」

「私も書記なのに〜〜きい〜」

「あんた、怒るとさらにブスになるわよ」「!!!💢」

「それにしても、珍しく山田が真剣に話しているわね、望遠鏡よこしなさい」

まる子から奪った望遠鏡で、隣の棟の美術室を覗いたクラ子(再度、裸眼でも結構見える距離だ)
ん、なんだろう、奥にもう1人いる、、

『すばる君だ!!』

いけない、思わず声に出しそうになった。これって耐震よね、性能いいわ、汗まで見える、毛穴だってみえるかも、、、んん!?
クラ子は心臓が止まりそうになった。渋谷先生が、望遠鏡のガラスの中で、ハッキリこちらを向いて ウィンクしてきた!!

 

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